【感想】Cowspiracyから考える今の生活と環境問題

Activity

以前ネットフリックスでの環境問題についてのドキュメンタリーまとめを紹介しました。

http://taguchitagu.site/documentary-netflix/

今回はそのうちのひとつ「Cowspiracy」についてです。

COWSPIRACY – Official Trailer – HD

レオナルド・ディカプリオがエグゼクティブプロデューサーを務めたことでも知られる話題のドキュメンタリー「Cowspiracy:サステナビリティ(持続可能性)の秘密」を観ましたので、今回はその感想を紹介します。

実は畜産が環境問題の最も大きな原因と言われているのを知っていたでしょうか。

世の中ではこの事実があまり知られていないのには理由があったのです。

この作品を見ることでその陰謀を知ることになります。

また、今回はCowspiracyホームページに掲載されている
「なぜ畜産業が最も地球環境を破壊していると言えるのか」のデータを英語から日本語に訳したものをまとめておきました。

ドキュメンタリー内では、矢継ぎ早にデータが提示され覚えられなくてもこれを観れば完璧です。

ドキュメンタリーをまだ観てない方もぜひそのデータは観てほしいです。

あらすじ

監督・出演者であるキップ・アンデルセンは「不都合な真実」を見たことで環境問題に向き合い始めます。
キップは日常の生活から節水・節電、車の使用をやめ自転車に切り替えるなど、思いつくことから変えていきました。

しかし、「本当に地球のためになっているのだろうか」と疑念を抱き始めたキップは衝撃の事実を知ることになります。

温室効果ガス排出量の割合が輸送業13%なのに対し51%であるということを知ります。

世の中では車や電気のことばかり話題になるが、畜産業の方がよっぽど地球に悪影響であることに気付いたキップは、これを機に畜産業の陰謀を突き止めていくことになります。

・なぜ環境保護団体は畜産業が地球に与えている被害を取り上げないのか

・家畜農家のリアル

・畜産が海に与える悪影響

・ヴィーガンこそが地球を救う

・なぜ畜産に関する情報が隠されているのか

これらの関する真実や陰謀をキップ自身が暴いていくストーリーになっています。

なぜ畜産業が最も地球環境を破壊していると言えるのか

Cowspiracyのメインイシューである畜産業が地球破壊の最も大きな原因である理由を、cowspiracyのサイトから紹介します。

このドキュメンタリー内でも矢継ぎ早に衝撃のデータが提示され、よりストーリーに没入する要素となっていました。

ドキュメンタリーをみていない方もこの事実は認識すべき事実だと思います。

https://www.cowspiracy.com/infographic
COWSPIRACY: The Sustainability Secret

CLIMATE CHANGE (気候変動)

・世界中の温室効果ガス排出量の割合

輸送業(車、飛行機、船など)13%
畜産業 51%

・一人当たりのcarbon footprint (炭素使用量)

肉を食べる人に比べ菜食主義者は50%までカットできる

・亜酸化窒素の排出量

畜産業が65%占める

なお亜酸化窒素は二酸化炭素の296倍有害な温室効果ガスである

WATER USE (水)

・水の使用量

ハンバーガー1個=660ガロン=約2500リットル=二ヶ月分のシャワー(一人あたり)

地球の水の1/3を畜産業が消費している

・アメリカの水使用量

一般家庭5%
畜産業55%

WASTE(排泄物)

・1ファームの2,500頭の乳牛の排泄物=411,000人の排泄物

・毎分7,000,000ポンド(約3,000,000㎏)の排泄物がアメリカ畜産業で排泄されている

LAND USE(土地)

・砂漠化

地球上の1/3の土地が畜産によって砂漠化されている

・地球上の土地45%を畜産が占めている

・1.5エーカー(約0.6ヘクタール)の土地で

37,000ポンド( 16,782㎏)の植物

or

375ポンド(170㎏)の肉を育てることが出来る。

・年間一人当たりの食事のために必要な土地

菜食主義者=1.6エーカー
肉食者=菜食主義者の18倍

FISHERS(漁獲)

・90,000,000トンの魚が毎年、海から釣りあげられている

・3/4の世界の魚たちが絶滅危惧に

1ポンドの魚を捕まえるために5ポンドの不必要な魚が同時に捕獲され、処分されている。

SPECIES EXTINCTION(種の絶滅危機)

・熱帯雨林の破壊により、1日に110種の動物や昆虫が失われている

・畜産は種の絶滅の主要な原因である、海洋のデッドゾーン、水質汚染と生息地の破壊を引き起こしている

DEFORESTATION(森林破壊)

毎秒、1-2エーカーの熱帯雨林が伐採されている

・畜産は、アマゾンの破壊の91%を占めている

・熱帯雨林の伐採

パームオイルのため=26,000,000エーカー
畜産のため=136,000,000エーカー

私たちにできること

菜食主義の人は、肉食の人に比べて、
CO2の排出量が50%少なく、
石油や水の使用量が1/11
土地の使用量が1/18になります。

私たちは、動物性食品の摂取量を減らし、それを計画的に置き換えるだけで、違いを生み出すことができます 。

Cowspiracyを観た感想

率直な感想を言うと知らないことばかりであり、とても勉強になりました。

かなり主張が強いドキュメンタリーでこの一面のみを信じて自分の考えを持つ事は危険だと思いながらも、ところどころに提示されるデータはれっきとした事実です。
そこは受け止めなくてはならないし、キップが言うように確かに畜産が及ぼしている影響というのは、世間には知られていないような気がしました。

あえてひとつトピックを選ぶなら。

ブラジルで環境活動家1100人殺害

この事件からやはり資本主義や経済と環境問題の関係性を実感しました。
いま私たちが「地球のために~」と言えるのは、当たり前のように充実した生活の上に成り立っているからだという気がしています。


世界にはまだ、電気や水を自由に使うことが出来ずに生活している人もいる。
明日の生活のためにお金を稼いで生活している人がいる。

もし自分がそういった環境に身を置いていた時に、はたして今と同じように「地球のために」ということが出来るのだろうか。

そんなことを自分に問いかけてみても正直まだYESではないというのが正直なところです。

その人たちの生活を奪うことになったとしても声を上げるべきなのでしょうか。

これもまたはっきりYESとは言えません。

難しいことは今は分からないけど、そんな自分でも今の人間を俯瞰してみると「狂っている」と感じることはあります。

だからいまはその感情に身をゆだねてなにかしら行動していこうと思います。

ヴィーガンになれば本当に解決するかと言われればそうではないと思います。
動物としての本能、食物連鎖のうえで生きている私たちが動物を食べることは普通のことだと思います。
しかし度をいきすぎている。
スーパーに並んでいる肉がつい最近まで生きていた事を忘れてはいけないのです。

そんなことを思わせてくれるドキュメンタリーでした。

Comments

Copied title and URL