「中国で劇的な大気汚染の回復がみられた」
コロナウイルスによる悲しいニュースが飛び交う中、環境問題に対してはポジティブな影響を与えているニュースを耳にした方もいるのではないでしょうか。
今回は具体的に「コロナが環境問題に与えた影響」について紹介していきます。
さっそくみていきましょう。
コロナウイルスが環境問題に与えた影響とは?

ポジティブ
・中国では二酸化炭素の排出量が前月比25%減
2020年2月、中国ではCO2の排出量が先月比で25%減ったという推定があります。

・中国での大気汚染物質濃度が劇的に低下
NASAは人工衛星による大気汚染の結果発表では、中国での大気汚染物質の二酸化窒素(NO2)の濃度が劇的に低下したことが分かりました。
・インドでエアロゾルが過去最低水準の結果
大気汚染が深刻なインド北部では大気汚染の原因とされる浮遊微小粒子、エアロゾルが過去20年間で最低水準であることが観測されました。
・ロサンゼルスでPM2.5の濃度が40%も減少
スモッグと大気汚染問題が深刻化しているロサンゼルスでは、健康被害を招くPM2.5の濃度が40%も減少したことが分かっています。
・野生動物の交通事故が大幅に削減
パンデミックにより交通量が大幅に削減したことで野生動物の命にも大きな影響を与えました。
2021年3月に行われた調査では、ポーランドでのハリネズミの交通事故死率が、パンデミック前と比べて50%以上減少。数万匹のハリネズミが救われた計算になります。
また、船や飛行機の活動量が減ることでも海の動物を殺さずに済んだり、バードストライクが減少し、鳥たちの命も多く救われています。
インドでは絶滅の危機に瀕しているオリーヴ・ライドライ・ウミガメの個体数が増加しているという逸話も。
・CO2の大幅削減
ある研究によると、パンデミックが発生した初期の数か月の間に、全世界のCO2レベルが1日当たり17%低下しという結果が出ています。
アメリカや西ヨーロッパ、中国では二酸化炭素濃度が20‐40%と大幅に削減されたという報告もあります。
・自動車排気ガス中に含まれる有害な粒子のレベルが低下
アメリカの研究では、自動車の利用頻度が減少したことにより、自動車排気ガス中に含まれるブラックカーボンが22-46%、超微粒子数の濃度が60-68%減少している事が分かりました。
・ブラジルで二酸化窒素と二酸化酸化が大幅削減
ブラジルの会社の研究では、サンパウロでのロックダウンの間、五年間の月平均と比較して、二酸化窒素が最大77.3%、二酸化炭素が最大64.8%減少したことが分かりました。

・二酸化炭素の排出量が17%削減
The Global Carbon Project推計によると、二酸化炭素の排出量がピーク時に比べて17%削減されたことが報告されています。
国際エネルギー機関IEAでは、一年間平均にすると7‐8%の削減になると予想されています。

ネガティブ
・コロナごみ
コロナウイルスが自然環境に与えた影響は必ずしも、ポジティブなことばかりではありません。
残念なことに、感染予防に使われたマスクや手袋などの用品が世界各地の川や海で頻繁に確認されるようになりました。
マスクなどにはプラスチックで出来ているものも多く、海洋プラスチック問題に悪影響を及ぼしていると考えられます。
なぜコロナは自然環境に良い影響を与えたのか?

コロナウイルスの影響でロックダウンをはじめとする様々な対策が施され、人々の生活を変化させてきました。これらの中で、いったい何が環境問題に対して良い影響を与える要因となったのでしょうか。
・交通手段の規制
やはり一番大きな要因は人が移動しなく(出来なくなった)ことでしょう。経済を止めてでも人の移動をなくす為に、車に限らず、船や飛行機などのあらゆる交通手段が大幅に削減されました。
車や飛行機は特に温室効果ガスを大量に排出していたので、この分の利用量が減少したことが環境に良い影響を与えたと考えられています。
今後はどうしていくべき?

ある専門家は、「コロナウイルスで分かったことは、経済抑制による環境問題の解決は不可能であるということだ」と述べていました。
先に述べた、IEAの観測ではコロナウイルスによって、年間7-8%二酸化炭素の削減が出来ました。
このペースを毎年更新すれば、パリ協定で決めた2030年までに50%排出量を削減するという目標を達成することが出来ます。
しかし逆を言えば、ロックダウンなどの経済を抑制してまでの政策を行わないと、このままでは達成できないということが分かってしまったのです。
このまま経済や社会がコロナウイルス前と同じように戻ってしまったら、また同じ未来が待っています。
今行われている経済抑制を続けた先に、破綻が待っているのは誰しもが分かっている事です。
そのためにコロナウイルス後の社会で鍵を握っているのが、「グリーンリカバリー」という考え方です。
果たしてこれはいったい、何なのでしょうか。
次回は「グリーンリカバリー」について考えていきたいと思います。
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